暑中お見舞い申し上げます

楽しい夏休みをお過ごし中の方々に「朗報」です。もし聴いたら「夏休み最悪の思い出」となるであろうツイートキャスティング(ツイキャス)を配信いたします。来週、8月3日(金)のお昼0:15ごろから約30分間、『聴いてはいけない詩の朗読(かなぶき)』というのをやります。ツイッターでのアカウント名もこのブログと同じ「仮名吹(かなぶき)」です。内容は、このブログに載せている詩を朗読してそれについて作者が勝手にしゃべり倒すという予測不能なものとなります。皆さまに悪夢の夏が訪れることを願って…(笑)
posted by 仮名吹(かなぶき) at 17:07Comment(0)随想ほか

主のいない部屋


気がつくと
俺は他人の部屋の中にいた
誰の住まいか分からぬ、
本や資料が散らかった無人の部屋
暗がりにパソコン画面だけが光っている

ワープロソフトの画面には
逃げるなら今だ
と一行だけ打ち込まれていた
逃げたのか、この部屋の住人は

その時パソコンにメールが届いた
恐る恐る開いて読むと
  拝啓 仮名吹先生
とある。作家か何かへのファンレターなのか
本棚から「仮名吹」の著書が見つかった
女からのメールの末尾には
  明日、〇〇駅でお待ちしています
と記されていた

夜が明けるのを待って
俺は今、始発電車に揺られている
〇〇駅を目指して。
仮名吹という男について、
彼女はいろいろ知っているらしい
無名の作家が失踪した理由も
彼女の正体も
俺の正体も
もうすぐ分かるだろう
posted by 仮名吹(かなぶき) at 05:45Comment(0)自作の詩

このクソババアと叫ぶ前に


もしもあなたが今、年配の女性に向けて
このクソババアと叫びそうになっているなら
この詩を読んでほしい
そして思い出してほしい
あなたのお母さんのことを
あなたのお母さんも他の誰かから見れば
この人と同じクソババアであることを
どうか思い起こしてほしい

誰にでもある、母の思い出
幼いあなたの手を引いて
近所のどぶ川にアメリカザリガニを
探しに行ってくれた日のこと
その母が今
あなたの目の前にいる
幻だとしても、そのことをどうか
心の隙間に置いていてほしい
そして黙ってその場を立ち去ってほしい

  これでこの詩は終わりです。
  読み終えたらそっと
  誰にも気づかれないように
  このページを閉じてください。
posted by 仮名吹(かなぶき) at 07:18Comment(0)自作の詩