学級裁判


オカマ、キモいから死ね

2学期から
男子から女子にかわったAさんが
12月に自殺しました
遺書もなく、担任の先生は学級会で
彼女に何があったのか、
生徒たちから話を聞くことにしました

成績優秀のB君が最初に証言しました
授業態度の悪い不良のC君たちが
Aさんの心を黒く塗り潰していた、と

性同一性障がいを理由に
心の上での殺人行為は許せないと
B君はC君を激烈に責めました

オカマ菌つくぞ、近寄るなよ

先生はC君に事実かと問い質しました
C君は事実だと認めた上で言いました
B君とガールフレンドのDさんが
「殺し」の現場を指差して笑っていた、と
直接間接にクラスの全員が
若さの崩壊現象を起こしていました

その時Aさんの遺書が
机の中から発見されました
「誰も悪くありません」と
先生の筆跡で書かれていました

そして
先生も生徒たちも
みんな教室からいなくなりました
どこへ行ったのかわかりません
Aさんの机の花一輪だけを残して。