ジャガーを超えろ


ぼくはジャガーの赤ちゃんと共に育った
ぼくたちは追いかけっこをして遊んだ
ジャガーの赤ちゃんの走るのが遅いこと
食卓でその話ばかりしてみんな笑った

ジャガーはやがて大きくなり
追いかけっこは逆転した
もう走るのではジャガーにかなわない
追われながらぼくはあることに気づいた

ジャガーはぼくだけを追いかけている
お腹を空かせたジャガーの眼には
ぼくしか映っていないのだ
いつかぼくは食べられてしまうのだろう

ぼくが生き残るためには
このジャガーを殺さなければならない
ぼくたち人間こそが大地の支配者だと
暴力を目覚めさせねばならない

いつしかぼくは
ジャガーの殺し方ばかりを考えていた
そうしてぼくは大人になった
ごめんよジャガー

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