新宿の女子


ミニスカートから組んだ脚で
僕からタバコを借り
あたしは自分に正直に生きてるだけだからと
五十過ぎのおっさんが煙を吐いた

このオネエには二十歳の娘がいる
妻と三人で食卓を囲むことはない
娘に言わせれば
母親は二人もいらないということらしい

だからオネエは
この街の深夜食堂で早い朝食を取り
明け方始発でいったん自宅に戻り
おっさんに着替えて介護施設に出勤する

男として働き
女として街をさまよい
父でなく母でなく そして
新宿という名の生き物が
この国の性の定義を疑っています

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